ダンスの専門学校選びは何を基準にすればいいのか?
1つの基準になるのが認可か無認可かだと思います。
専門学校の認可と無認可はかなり違いがあります。
ここではその違いや、僕の経験を含めて、ダンスの専門学校を選ぶ基準や注意点をご紹介します!
ダンス専門学校の認可校と無認可校の見分け方(調べ方)
専門学校が認可か無認可なのか、それを見分ける方法があるので、チェックしてみてください。
1.●●専門学校である
見分け方として、「専門学校」と名乗れるのは、認可を受けた学校だけなので、名前からある程度は判断できます。
ただ、認可校でも「●●学院」「●●アカデミー」といった名称を使っていることもあります。
2.運営母体は?
専門学校と名乗れるのは認可校だけですが、中には「●●専門校」「●●専門学院」など似た名前もあります。
この場合は、運営母体を調べて、「学校法人●●」となっていない場合は、無認可校である可能性が高いと言えます。
3.協会に加盟しているか?
都道府県ごとに、専修学校各種学校協会や専門学校協会があり、それらの協会に加盟していれば認可校です。
協会に加盟していない認可校もあるため、直接、問い合わせるのが確実です。
認可と無認可の専門学校の違いとは?
専門学校には公的な許可を受けている認可校と受けていない無認可校があり、これも学校選びの基準になります。
どんな違いやメリットがあるのでしょう。
ダンスの専門学校の詳細や僕の経験談はこちら
1.法的な規定がある
認可校は学校教育法に基づき、いろんな規定が定められています。
- 授業時間:年間800単位(時間)以上、夜間の学科は年間450単位時間以上
- 修業年数:1年以上
- 施設:原則的に、自己所有(賃貸施設は不可)
他にも、教職員の資格や条件なども細かな規定がある
無認可校はこういった規定がありません。
2.受験資格
認可校
高校卒業程度以上の者に限られますが、在学生は社会人も多いです。
無認可校
基本的に学歴や年齢不問です。
3.奨学金や教育ローン
日本学生支援機構による奨学金を受けられるのは、認可校のみ。
国による低金利の教育ローン「日本政策金融公庫」は認可校も無認可校でも利用可能です。
中には学校独自の奨学金制度を設けているところもあるので、奨学金が必要な場合は学校側に相談しましょう。
4.就職支援
認可校では、無料職業紹介所として厚生労働省から認められているため、学生に無料で求人を紹介できます
無認可校はこれができませんが、独自の就職支援制度を設けている学校もあります
5.4年制大学への編入
認可校で2年以上の過程を終了し、1700時間以上の単位を取得していれば、4年生大学(2年次以上)への編入が可能です。
無認可校には編入資格がありません。
6.学歴の差
認可校は2年以上、総授業時間数が1700時間以上の学科を修了すると「専門士」の資格が得られ、これは2年制短大卒と同じです。
無認可の専門学校は「学歴」と認められないため、高卒のままです。
7.通学定期や学割
認可校は通学定期や学割を使うことができますが、無認可校は学生の特権が利用できません。
8.倒産の場合の措置
認可校が倒産した場合は、救済措置として学生は他校への転入編入が可能ですが、無認可校では、この措置が適応されません。
認可と無認可のメリットデメリット
認可校と無認可校とではどちらがいいのか?
一般的に、法的に保護されている認可校のメリットが重視されますが、無認可校でも、独自の支援制度を設けている学校があり、どちらが自分にとってプラスになるのかをしっかりチェックしましょう。
以下は認可校と無認可校に関する僕の所感です。
認可校のメリットデメリット
認可校のメリット
- 学歴になる
- 学割など学生の特権が得られる
- 民間の就職サポートがある
- 比較的、初心者でも馴染みやすい雰囲気
認可校のデメリット
- 学費が高い
- 卒業まで時間がかかる
認可校は、法的な規定があるため、教育機関としてある程度の就職サポートが受けられたり、学歴になるなど、社会的に有利な面があります。
授業時間や年数が長く、ダンサーに必要なあらゆるノウハウを時間をかけてじっくり学べるため、ダンス初心者でも馴染みやすいと思います。
認可校のデメリットは、規定があるため修業時間が長く、その分学費が高くなる、校地の制約から立地が不便な場合があるといったことがあります。
無認可校のメリットデメリット
無認可校のメリット
- 利便性が高い
- 学費が抑えられる
- 短期集中型
- 入学資格がない
(授業が効率的)
無認可校のメリット
- 施設が十分でない
- 学べる範囲が限られる
無認可校は、法的な規定がないため、年齢制限や入学条件が緩く、学校やコースによっては数ヶ月や1年足らずでカリキュラムを修了するところもあり、その分、認可校よりも学費が安いケースがあります。
(中には著名な講師や材料費などに拘り、認可校より高くなるケースもある)
また、賃貸施設でも開校できるため、駅に近いビルの中に教室があることも多く、通学にはとても便利ですが、その反面、スタジオが狭い、設備が古いといったこともあります。
入学資格がない場合が多く、誰でも入学できます。
認可・無認可だけじゃないダンスの専門学校選びの注意点
専門学校が認可なのか無認可なのか以外にも、ダンス専門学校を選ぶ基準や注意点があります。
資料請求と体験や説明会は必ず利用する
まずは気になる専門学校があればすべて資料請求!
ほとんどが無料で取り寄せができます。
資料にはネットだけでは分からないことが細かく書かれているので、まずは、資料請求をして複数の専門学校を見比べましょう!
体験や説明会もほとんどが無料で、学校の講師だけでなく、在学生が参加していることがあります。
実際にどんなレッスンをしているのか、学校の雰囲気、在籍生徒のレベル、入学予定者がどんな人なのか、などを知る絶好の機会なので必ず参加しましょう!
ここ!と決めた学校があるなら、何度も体験を利用して、入学前から講師や生徒(入学予定者や在学生)とコミュニケーションを取って仲良くなることもできますよ。
また、入学予定者のダンスレベルもわかるので、あなたがレッスンについていけそうかをチェックするためにも、体験はできる限り参加しましょう
(クラスのダンスレベルが高ければ授業のレベルも高くなる傾向)
認可か無認可か?
それぞれメリットデメリットがあり、一概には言えませんが、無認可校は、認可校のように授業時間や修業年数などの規定がなく、法的に拘束されることがありません。
そのため、認可校に負けず劣らずカリキュラムがしっかりしているところもあれば、無認可校には最低限の基準すらないため、いい加減な運営をしている学校もあるでしょう。
必ず複数の学校を比較してくださいね!
また、認可か無認可も学校選びで大切ですが、「あなたにとって何が必要なのか」「何を優先するのか」をしっかり考えて選んだ方がいいと思います。
僕の場合は、認可校にいろんな面で安心感があったのと、無認可はダンス経験者向けでハードルの高さや、ダンススクールと内容が対して変わらない印象を持ったため、あらゆるノウハウが広く深く学べると感じた認可の専門学校を選びました。
就職率は?
認可校も無認可校も、高い就職率を誇る学校が少なくないですが、就職率の算出方法が各学校で違います。
就職率は内定をもらった人数で計算します。
ですが、1人の学生が複数の企業から内定をもらった場合も、それらを合算して就職率を出す学校もあるので要注意!
就職率が高い専門学校は、業界と強いパイプがあり、学生を企業へ積極的に紹介している結果と言えます。
また、どんな就職やデビューのサポートがあるのかもチェックしましょう。
講師(先生)を調べよう
その業界で有名な講師がいれば、それだけ授業に力を入れている証拠にもなります。
ただ、有名な講師の中には、年に数回しか授業をしないケースもあり、逆にあまり有名でなくても(表で派手に活動していない)、業界との太い繋がりを持ち、生徒思いの講師はたくさんいます。
どんな講師がいるのか、どんな活動をしているのか、授業体制などもよくチェックしてください。
カリキュラムをチェック!
あなたが何を目指すのか、ダンサーといっても、バックダンサー、テーマパークダンサー、振付師、インストラクター、ミュージカル、ダンス&ヴォーカルなどがあり、その体系に合ったカリキュラムが必要です。
通常、年単位でのカリキュラムを組まれるのが一般的ですが、学校によって、どんな実習が多いのか、どんな座学があるのか、何を目指せるのか、どんな実績があるのかなど、まったく違うので細かく確認しましょう。
また、同じインストラクターでも、目指す場所がダンススタジオとフィットネスクラブでは、必要な知識がまったく異なります。
フィットネスクラブは健康産業なので、体の構造、運動力学、栄養知識、などについても重要な要素です。
どんなカリキュラムが組まれているのか、あなたが魅力的だと感じる学校を探しましょう。
生徒の人数は?
大々的に宣伝していたり、人気校だと生徒がたくさん集まるので、ダンススクールとあまり変わらないような状態に
人数が多すぎて後悔することがあるので、生徒の平均的な人数や、少人数制なのかを調べておいた方がいいでしょう。
生徒(入学予定者や在学生)のダンスレベルも大切ですが、生徒数は初心者であればあるほど、ダンススクール選びと同じようにけっこう重要です。
ダンススクールで上達しない特徴はこちら
>いつまでもダンスができない原因-スクール編-
ダンス専門学校選びで大事にしたのは相性と就職率
僕の場合ですが、ダンス専門学校選びは、カリキュラム内容、場所、学費なども考慮しましたが、最終的には相性と就職率で決めました。
ひとつの意見として聞いてくださいね。
当初は派手な学校に魅力を感じていた
僕は3つの学校(仮名ABC)で迷っていたのですが、A学校は無認可、BとCは認可校でした。
- 無認可のA学校
ダンスに特化していて短期集中型 - 認可校のB学校
表舞台でバリバリ活躍する現役ダンサーたちが講師で、ダンス留学やイベントが充実しておりかなり派手 - 認可校のC学校
業界に精通しているダンス講師が在籍している魅力があったものの地味な印象
この中で、B学校にあるイベントやコンサートなどの派手な活動や、豪華なダンス講師は魅力的でした。
体験や説明会で考え方がガラリと変わった
A学校の体験や説明会
体験したわけではないですが、資料請求時の会話の中で、ダンススクールよりは専門的に学べるがあまり大差がなく、初心者には向かないと感じ即却下。
B学校の体験や説明会
パンフレットに書いてあるように、機材は最新だしゲスト講師も豪華で、話を聞けば聞くほどすごくお金をかけている感があって凄い!と思ったのですが、「派手すぎる感じ」が僕には合わないと感じました。
お金をかけてそれだけ本気で取り組んでいるのだと思いますが、なんだか流行りに流されそうで嫌だったんですよね。
学費もかなり高めだったのもありますが、なぜか直感で合わない!と感じました。
C学校の体験と説明会
C学校はパンフレット通り地味でした。
学校の外観も内装も。(笑)
でも、話を聞いて驚いたのが、芸能系の学校にしては就職率が高く、サポートもしっかりしていたこと。
(元々、芸能以外の学校だったので、就職率は他の学校よりも高め)
ダンスに安定を求めるなんて、、とも思いますが、やっぱりダンス未経験で入学となると、たった2年でプロになれるのか不安は大きく、就職率の高さはかなりメリットになります。
ステージで活躍するダンサーを目指すのだから就職とは無縁ですが、高いお金を出して学校に通うのだから就職サポートはあった方がいい。
ダンサーは実力次第とはいえ、フリーターを生むだけの専門学校に通っても意味がないと思いました。
また、B学校はダンス講師が何気に凄いことに気付く。
パンフレットなどで派手な宣伝はないものの、ダンス業界に欠かせない重鎮たちでした。
結果的にここで頑張りたい!と感じ、実際に専門学校に通ってみると自分と合っていました。
ちなみにですが、僕が通っていた専門学校は、昔は地味だったのですが、いつの間にやら最新の今時な学校にレベルアップしていました。(笑)
国内や海外のゲスト講師が超豪華だったり、独自カリキュラムが強化され、在籍生徒の実積が既にヤバイことに!
あまりの変貌ぶりに良い意味でビックリしましたね。
認可?無認可?ダンス専門学校を選ぶ基準のまとめ
認可か無認可か、どちらが優れているのかは一概には言えません。
あなたが何を優先するのかでも変わってきますが、学校との相性が大切なので体験や説明会は必ず参加してくださいね!