ダンスのキレを出したり、カッコいい形で踊るためには、重心をうまく使って体重移動することが大切です。
ダンスは重心がズレたり、体重移動がうまくできないと、かっこよく踊れないだけでなく体への負担も増えます。
ダンスの重心の取り方って難しい感じがしますが、重心を一発で取る方法があります。
重心をしっかりコントロールできれば、どんなダンスの動きも楽にできるようになりますよ!
何度練習しても上手く動けないステップも早くコツを掴めるようになったり、あなたが一番カッコいいと思う体勢で踊れるようになります。
ここでは、うまく重心をコントロールして、振り付けやステップなどでスムーズに動くための体重移動のコツや、一発で感覚が掴める重心の取り方を紹介します!
ダンスで重心が取れないリスクと悪影響
重心移動や重心を意識できないと、ダンスへの悪影響が出てしまいます。
まずは重心がとれていないとどうなるのか、見ていきましょう。
上達の弊害になる
重心をうまく使えていない人の踊り方には特徴があります。
- 踊るとフラついたりダンスが安定しない
- 決めのポーズやターンでピタッと止まれない
- ターンがブレたり1週回りきれない
- ステップや動きで力の入れどころがわからない
このような人は、重心をうまく使えず、ズレているケースです。
特にダンスはターンを多様するので、重心がとれないのは致命的( ̄▽ ̄;)
重心がとれないとスムーズに体重移動ができず、姿勢が悪くなったり、力が伝わらず踏ん張りが効きません。
動きが悪くなる
一番わかりやすい影響が、ダンスの見栄えが悪くなること。
重心がズレるとドタバタ動いてしまったり、フォームが崩れた汚いステップになります。
たとえば、ダウンのリズム取りでサイドステップをする時は、ダウンのリズムを崩さずに横に移動します。
このときに重心のコントロールが下手だと、進行方向に重心がかかりすぎてバランスを崩したり、重心が軸足に残っていて上手く横に移動できなかったりと、ぎこちのないダンスになってしまいます。
思わぬケガを引き起こす
重心のズレは身体へのリスク=負担もあります。
重心をコントロールできず無理な体勢で体重移動したり、重心の取り方を間違えてしまうと、体に負担がかかってケガのリスクがグンと高くなります。
ヒップホップダンスはがに股の動作が多く、外側の筋肉を使って間違った重心で膝が外を向くと、膝や足首に余計なひねりが加わって負担がかかり、思わぬケガに繋がります。
ダウンのリズム取りにしても、重心がブレてかかとに重心がいきすぎると、後ろ体重になって腰を痛めやすいんですよね。
重心が定まらないと、体がグラグラして足先だけでステップをしているようなイメージです。
それだと力んでしまったり、余分な動きが増えるので、体力を消費しやすく、疲れやすくなります。
ダンスで重心のコントロールは素早い体重移動がカギ!
普通に両足で立つときは、両足に同じだけ体重をかけますよね。
ダンスの場合はステップによって右足だけに体重をかけたり、右足の中でもつま先に体重をかけたりなど、変則的に重心の位置や体重を乗せる部分が変わります。
・黒のシルエット(その場)
・真ん中に重心があり、両足に均等(5:5)に体重をかけてポーズをとっている
・赤色のシルエット(右に移動)
・右側に重心が動き、右体重(2:8)でポーズをとっている
※2:8は例です
このように、ダンスは体重移動によって重心が両足から右足に移って割合が変化します。
複雑なダンスの動きは、わずかな重心の変化(重心の位置)を察知してスムーズに体重移動することで、5:5→2:8へとサッと重心のコントロールができます。
だからこそ、次に行う動作が早くなったり、軽やかにダンスのステップを踏んだり、キレのある動きが生まれます。
重心をコントロールするためには、いかに素早く体重移動を行えるかが大切です。
ダンスの体重移動がスムーズになるコツ
僕が実践していた重心のズレを改善してスムーズに体重移動ができるようになるコツを3つ紹介します!
1.足だけで動こうとしない
不安定なダンスになる人は、ステップや動作の中で一歩踏み込んだり左右に体重移動するときに、足だけで動こうとする人が多いです。
また、重心の中心部(お腹、腰、胸)が引けていたり、胴体をうまく使えていないことが多々あるので、胴体の使い方も意識しましょう。
2.姿勢を改善する
誰しも体に多少の歪みはあるものですが、猫背だったり普段の姿勢が明らかに悪い人は、体重が片側に片寄ったり、重心がズレてしまう原因になります。
僕がそうなんですが、もともと姿勢が悪く猫背で、軸がうまくとれなくて苦労しました。
背中が丸まっていたり、肩が内側(前方)に入っていたりと、姿勢が悪いことって自分では気付きにくいので、ぜひチェックしてみてください。
正直、普段の姿勢が猫背気味のダンサーはいます。
これはストリートダンスが猫背気味で踊る動作が多いので、特性上、仕方がないんですけどね、、(^o^;)
でも、上手いダンサーは決して猫背のまま踊らない!
猫背のまま踊ると体を上手く使えないので、重心を取れないしきれいにアップやダウンのリズム取りができません。
ストリートダンスは一見、姿勢が悪い踊りに見えますが、上手いダンサーは体を柔軟に使って、しっかり自分の重心や姿勢をわかって踊っています。
猫背(姿勢)を改善するだけで躍りが全く変わります。
猫背はストレッチでも改善が期待できますが、効果的に改善するフィットネスグッズがありますよ!
多くの芸能人が使用していますが、アスリートや医療現場など幅広く活用されています。
ストレッチポールを使ったエクササイズは、不良姿勢だけでなく、肩こり改善や、全身の筋肉がゆるむことで、リラックス効果も発揮する万能な便利グッズ!
乗るだけで背筋が伸びて気持ちがよく、リラックス効果的があるので、ダンスの練習後にもぴったりですね!
(僕も使っていましたよ!)
3.つま先を鍛える
ダンスの動作は、リズム取りやステップなどで踏み込むときなど、体を移動させるときはつま先(親指)が大切です。
体重移動する時に重心の中心である胴体(お腹や腰)の使い方も大切ですが、重心を支える足(つま先)の力が弱いと、踏ん張れなかったり、動きが流れてグラついてしまいます。
重心を運ぶ土台のつま先を鍛えることで、ダンスの激しい動きでもグッと踏ん張れたり、素早く切り替えて体重移動ができるようになります。
オススメのつま先の鍛え方
・タオルギャザー
【タオルギャザーのやり方】
地面にタオルを置き、椅子に座った状態でタオルを足の指で掴んでたぐり寄せていく
足の指だけでなくアーチ(つちふまず)を意識して深く曲げ、1回ごとに大きくゆっくり動かして掴んだタオルを寄せきる
(負荷をかけるためにタオルの先にペットボトルやダンベルなどの重しを置くとなお良し!)
ここで紹介したのは座った状態で行う通常のタオルギャザーですが、ダンスで足裏の筋力や感覚が必要なのは体重がかかっている場面=立っている時です。
立って行うタオルギャザーなら、より効果的に足の指や裏を鍛えられますよ!
・カーフレイズ
【カーフレイズ(座る)のやり方】
1.椅子に座ってつま先に体重をかけてかかとを浮かせる
かかとを浮かせる時は早め、おろすときはあげるスピードよりもゆっくり行う
つま先立ちになる時に、足のかかとが外を向いたり内を向いたりせず真っ直ぐを意識しましょう。足関節の状態によっては、真っ直ぐにカーフレイズを行うのに痛みが出る場合があるので、無理のない範囲で行ってください。
カーフレイズは立ってやる方法もありますが、くれぐれもケガに注意して安全に行ってくださいね。
一発でダンスの重心を取る方法
上記で重心のズレを改善するコツを紹介しましたが、重心や体重移動は感覚的なものです。
ダンスの初心者さんだけでなく、ある程度ダンス経験がある人でも意識して改善するのは難しい部分です。
あなたも重心の取り方がイマイチわからないと感じているかもしれません。
ですが、誰でも簡単にダンスの重心を意識する方法があります。
それが頭です。
人間の頭は、体の約10%の重さと言われています。
体重が60kgだと頭は6kgです。
これはボーリングの球ぐらいある重さなので、かなり重たいというのがわかりますね。
頭を右に傾ければ右足に重心が移動して体は右に傾きます。
頭が左にズレた状態でターンすると、左にブレてキレイなターンになりません。
ダンスの動作でこれほど重たい頭の位置がズレていると、当然、重心もズレてしまい、あらゆる動作のバランスが崩れてしまいます。
どんな振り付けかにもよりますが、頭の位置に気を付けるだけでも楽に重心を意識することができます。
何度練習しても見本(ダンス動画・ダンスDVD)のように動けない、形が不恰好になってしまう・・
そんな時は、動きだけでなく、手本としているダンサーの頭の位置がどこにあるのかをよく観察してみましょう!
ただ単に動作(振り付け)を真似るのではなく、重心=頭の位置を手本と同じように動かす意識をすると、スムーズに体重移動ができて動きやすくなりますよ。
あなたのダンス姿と見本の頭の位置をよく見比べてくださいね。
ステップでフォームが崩れているということは、重心に大きく影響する頭の位置も同時にズレているので、そこを意識するだけでも変わります。
最初は簡単なステップやリズムトレーニング(基礎)などで、重心の扱い方に慣れていきましょう。
いきなり複雑に大きく動くのは難しいので、小さな動きでゆっくりと重心移動の感覚を掴んでください。
一発で重心がわかる!体重移動のコツのまとめ
紹介したトレーニングはあくまでも補助なので、上手く重心を使って体をコントロールするためには、ダンスの基礎を身に付けることが大前提。
ダンス練習の過程で自然と重心がとれるようになっていきます。
しっかり基礎練習をやりながら、重心や体重移動を意識して取り組むことが大切です。